家を蝕む厄介な害虫「シロアリ」。
日本に生息するシロアリの中でも、特に注意すべきなのがヤマトシロアリとイエシロアリです。
今回はこの2種類の特徴や見分け方、そしてイエシロアリがいかに被害を広げやすいかをご紹介します。
■ 働きアリはそっくり?見分けるなら“兵隊アリ”をチェック
ヤマトシロアリもイエシロアリも、働きアリの見た目はよく似ていて区別が難しいのが特徴です。
しかし、兵隊アリ(兵アリ)の頭部の形で見分けることができます。
- ヤマトシロアリの兵アリ:
- 頭部が長方形で体長の約1/2ほどの大きさ
- イエシロアリの兵アリ:
- 頭部は卵型で体長の約1/3程度
- 触れると、額の先端から乳白色の粘液を出すのが特徴
また、羽アリの色にも違いがあります。
- ヤマトシロアリの羽アリ: 茶色がかった黒、または黒色
- イエシロアリの羽アリ: 黄色がかった茶色
■ イエシロアリの恐ろしさ|世界でも被害が最も激しい種類
イエシロアリは、世界中のシロアリの中でも特に加害力が強い種類です。
- 加害の速度が非常に早く、一度侵入されると被害が広範囲に及びます
- 木造だけでなく、コンクリート造の建物や立木にも被害を及ぼします
- 地中や壁内に塊状の巣(コロニー)を作り、そこを拠点に蟻道を伸ばして広範囲に拡散
さらに、イエシロアリの働きアリは水を運ぶ能力があるため、乾燥した木材にも水を運び、湿らせながら食害していきます。
これにより、被害は床下にとどまらず、家の上層部にまで広がるのです。
■ 巣の規模と活動力|最大で100万匹もの大コロニーに!
イエシロアリの巣は、1つで数十万〜100万匹にも達することがあると言われています。
これが、被害の進行速度が早い理由のひとつです。
ただし、イエシロアリの巣は寒さに弱いため、主に温暖な地域に分布しています。
■ イエシロアリの羽アリの群飛は6月〜7月の夜
イエシロアリの羽アリは、6月〜7月の夕暮れ〜夜間に群飛します。
1つの巣から2〜5回、場合によっては10回以上群飛することもあります。
群飛した羽アリは電灯に集まる習性があり、室内や玄関の灯りに集まってくることも。
■ 群飛後は“女王アリ”へ|イエシロアリの繁殖システム
羽を落とした雄と雌のアリがつがいとなり、新たな巣をつくります。
巣の中で羽を落とした雌は初代の女王アリとなり、雄は王アリとなります。
巣の初期段階では、王と女王が自ら卵の世話や巣の構築を行います。
その後、働きアリが増えると、女王は1年中、休むことなく1日に数百〜千個の卵を産み続けるようになります。
- 女王アリの寿命は10年以上
- 成熟した巣では副女王も産卵に参加
- 巣には次の女王となる“待機幼虫”も存在
大きな女王アリは40mm(4cm)にもなることがあり、その存在感はまさに「女王」といえます。
■ まとめ:イエシロアリの脅威に備えるには
イエシロアリは、
- 被害が激しく広範囲
- 巣が巨大で個体数も多い
- 羽アリによる拡散力も高い
という、非常に注意が必要なシロアリです。
もしも黄色っぽい羽アリが6月〜7月の夜に飛んできたら、イエシロアリの可能性も考えられます。
その場合は、早めに専門業者に点検や対策を依頼することをおすすめします。
大切な家を守るために、正しい知識と早めの行動がなにより大切です。


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